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IPC障害者ノルディックスキー ワールドカップ第1戦 最終日の結果
男子座位の久保恒造が2戦連続優勝!
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国際パラリンピック委員会(IPC)主催のワールドカップ(W杯)第1戦が、1月15日からフィンランド・ヴォッカティで開催され、大会最終日の男女バイアスロン・ロングが行われました。
日本からは3選手が出場し、久保恒造(日立ソリューションズ)が2戦連続となる優勝を果たしました。また、出来島桃子(新発田市役所)も3位入賞を果たしました。
日本選手の成績と各種目優勝者は以下のとおりとなります。
【IPCノルディックスキーワールドカップ第1戦:フィンランド大会最終日】
■開催日/1月23 日(日)
■スタート時間/午前9時45分
■時差/日本より‐7時間
■開催地/フィンランド・ヴォッカティ
■天候/曇り 気温/-9℃ 雪温/-9℃
■開催種目/男女バイアスロン・ロング(12.5km)
■競技方法/予選なしの1ラウンドのみで競う。射撃は1回5発を4回行う。
ペナルティー:1発外すごとにゴールタイムに1分加算される。
●記録内Pはペナルティー数(射撃で外した数)
例)P=3(0・1・0・2)
〈 〉は各回の内訳:(1回目・2回目・3回目・4回目)
■男子
▼立位の部
佐藤 圭一(エイベックス・エンタテインメント)6位
45分03秒8 P=4(2・2・0・0)
[優勝:マーク・アレンズ(カナダ) 39分35秒9 P=0]
▼座位の部
久保 恒造(日立ソリューションズ) 優勝
46分36秒9 P=1(0・0・0・1)
■女子
▼立位の部
出来島 桃子(新発田市役所) 3位
51分58秒3 P=3(0・2・1・0)
[優勝:マイヤ・ロイトノバ(フィンランド) 49分01秒7P=1(0・0・1・0)]
■談話
▼久保 恒造
バイアスロン・ロングをメインレースに考えていたので、昨日とは気持ちを切り替えてレースに臨んだ。
レースを振り返って、1回目の射撃ではノーミスで入りたかったので、抑え気味に滑った。1回目の射撃を終え、2位のロシア・イレク選手が1分以内の位置にいた。走力で勝つのは難しいので、射撃でのノーミスを意識して滑った。3回目まではノーミスだったが、4回目で1発外してしまったのは勝ちを意識した為に心の隙がどこかにあったからだと反省している。最終周は、絶対負けられないという思いがあり、イレク選手相手にどこまでやれるのか、自分との戦いの部分もあり、今持てる力は全て出し切ることができた。
メインレースと考えていたバイアスロン・ロングでイレク選手を破り、思い通りのレースで優勝できたのは嬉しい。地元の良い環境でトレーニングができた成果が結果に結び付き、皆さんに感謝しています。
▼出来島 桃子
滑りの面では、今までのレースの反省を踏まえて、板をしっかり滑らせるように意識し、最後まで走り切る事ができた。射撃面では、練習通りの射撃を心掛けたが、ペナルティー加算タイムを意識し過ぎてしまい、いつも通りの射撃ができなかった。今後は、この点を修正していきたい。
3位という結果については、表彰台に上がれて素直に嬉しい。次のレースでは、練習の成果をしっかりとレースで発揮できるようにしていきたいと思いますので、引き続き、応援をよろしくお願いいたします。
▼荒井 秀樹 監督
バイアスロンロングレースは久保恒造とロシア・イレク選手、ノルウェーラーセン選手との争いとみていた。
最初の射撃でイレク選手が1発外し、久保が満射で一歩リードした。ラーセン選手が最初の射撃で3発外し、優勝争いから消えた。射撃で優位に立つ久保と、走力で優位に立つイレク選手との一騎打ちとなった。最終射撃で久保、イレク選手共1発外し、残り2.5kmの走力勝負となった。久保はイレク選手に過去のレースで2.5kmを40秒近く負けていた。最終周の入りでイレク選手に29秒の貯金があり、逃げ切りをはかった。ゴール目前で3秒差まで詰め寄られたが、イレク選手にチーム総力戦で逃げきる事ができた。久保の頑張りはもちろんのこと、コーチ、スタッフのチームワークの勝利だ。日本からたくさんの応援を頂いて、久保は2勝目を勝ち取ることができた。
出来島桃子は好調な射撃を維持し、2.5kmを5周するというタフなレースに臨んで、ロシア、フィンランド、アメリカの強豪たちと戦った。ワールドカップ3回目になる表彰台に上がることができ、チーム全員が喜んだ。
次のスウェーデン大会に向け、より一層奮闘する決意です。