帰国して、まず何をしたいかというと、テレビドラマの「とんび」を見ることだった。
スウェーデンへの出発前に、録画した「とんび」をまとめて見た。
一番下の子が撮っておいてくれたのだ。
留守だった時の第1話から6話まで。
そして、今日、まとめて最終回まで見た。
小説を読んでいたから内容は知っていたけど、当時、本を読んで泣いた僕の涙を裏切らない内容だった。
僕は、ほとんどテレビを見ないから俳優さんたちの名前を知らないけど、やっさんや社長やクズの登場するみんなの言葉、そして和尚さんの言葉がとても響く。
とても響いた。
どうしても、今まで作ってきたチームや選手や選手の家族とダブってしまうのだ。
遠征から帰ってきたら、最終回まで撮っておいてもらって、見るのを楽しみにしていただけに、まとめて泣いた。
ロシアのソチのある日の夜、久保選手との雑談で、「とんび」の話がでたので、驚いた。
久保君はインターネットでソチにいながら「とんび」を毎週、見ていたのだ。
海外にいても日本のテレビが見れる時代に、正直驚いているけど、久保君も「とんび」を見ていることを知ってうれしかった。 選手たちは、うまくインターネットを利用しながら家族との会話や趣味などを活かしている。
「とんび、泣けるよね・・・」と僕は言った。うなずいて笑う久保君。僕の長男も野球をしていたので良くわかる。
一瞬、ソチの宿舎で、インターネットで見ようかなと思ったけど、
二男が留守の自宅で、録画してくれているので、やめた。
「見ますか?」との声に、
「おれ、インターネットよくわかんないからな~」とやっさん風につぶやいてみた。